少しだけ、僕のことを語りましょうか。

少しだけ僕のことを語りましょう。

 

生物学的・社会的性別、性的指向、もしくは、性同一性に関しては、オスであり、男であり、ヘテロセクシャルであり、シスジェンダーだろうと思います。いわゆるストレートです。性的(セクシャル)マイノリティーズという括り(表現)は苦手ですが、他に表現すべき言葉がないこと、あえて言葉にすることで、その認知や市民権を得ることに大きな意味があると考え、積極的に使っていこうと思っています。

 

なぜ、セクシャルマイノリティーズについて語るかと言えば、それは至極な簡単な動機です。ゲイ、レズ、バイセクシャルトランスジェンダーの人達と接点を持ったことに由来します。もともと、差別や偏見は好みませんが、例えば、世界有数のゲイタウンとされる「新宿2丁目」というワードそのものに抵抗を持っていたぐらいです。それは単純に僕の介在するコミュニティではないという考えに基づくもので、同属意識を持った者が集う恒久的(もしくは一時的)な楽園がそこにあるのであれば、それはそれで素敵じゃないかという放任めいた捉え方でもありました。無論、定義付けされる(社会的にしている)ところから始まると、どう振る舞えばいいのか?などコミュニケーション方法について試行錯誤することはありましたが、触れ合えば触れ合うほどに、空気的な違和感はなくなります。経験値に基づくのであれば、これが認知であり、理解するということです。もちろん、そこには理解されるというプロセスも必要です。仮に無縁の存在だった者が、何かのキッカケで近しい者に変貌する。リアルであるほどにわかることは多いのです。それはストレートとストレートの関係にも言えることですよね。LGBTという括りへの認知、そして理解促進は、何かしら提言していきたいと考えています。

 

新宿2丁目発!LGBTポータルサイト「2CHOPO(にちょぽ)」では、2014年4月21日〜5月9日までの期間で、読者アンケート(リアルなあなた、教えて下さい!)が行われており、5月28日にその回答結果は公開されています。(この数字については今後も分析材料の1つとして引用されていただきます。)

【2CHOPO読者アンケート結果】リアルなあなた、教えて下さい!|2CHOPO 特集(2014年05月09日)

ー Q10. 同性婚について、賛成ですか?反対ですか? 賛成85%
ー Q11. 日本でも同性婚の法制化を進めるべきだと思いますか? はい83%

 

この数字を見た時に、土台は必要だと明確に感じました。土台というのは、異性愛者が当たり前のように当たり前のことを法的にできる(保障されている)部分は万人に満たされるべきだという視点です。非LGBT当事者が、グローバルな視点や見地だけを切り取り、「日本でも法整備が必要だ」と主張することに一種のおこがましさを感じていました。必要のない人には必要がない土台なのかもしれませんが、それは現行法律を享受する異性愛者も同様です。行使するかしないか、使うか使わないかは本人が決めればいいだけのことです。

 

六法全書 平成26年版

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アライという括りは正しくありません。役に立ちたいという偽善者的なアプローチも行いません。ストレートにはストレートなりの悩みはあります。ゲイにはゲイの悩みもあるでしょう。ただ、悩みの末に講じられる手段が限られているのであれば、それは追加、修正していくべきだと考えています。僕は、とあるイベントでみた「LGBTS(ストレート)」という言葉並びと、概念、そしてそのテーマ性に感嘆しました。キャッチフレーズひとつでここまで一体感を抱くことができるのかと心を踊らせました。

 世界は広い、人間も多く存在する。人はいろいろなことを思考し、時に争うだろう。しかし、多様であると理解できた時に、心の広がりと、笑顔の裾野は自ずと広がっていくだろうと期待しています。

 

同性愛と異性愛 (岩波新書)

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